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よくある質問

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遺言・相続に関する質問

遺言について

Q:最後のお別れメッセージをビデオで撮影し、その中で遺言をしたいのですが?

A:民法が定める遺言は、証書すなわち書面によるものを前提としていますので、ビデオ映
  像は遺言とはいえません。
  また、偽造・変造が容易であることから、ビデオテープによる遺言は無効というのが現在
  の一般的な考え方でもあります。


Q:老後のことを考え、私たち夫婦の思いを一緒の遺言書に遺したいのですが?

A:わが国の民法では、共同遺言は禁止されています。
  たとえ夫婦であっても、それは例外ではなく、共同遺言は無効になります。
  お気持ちはよく分かりますが、それぞれご自分のものを作って下さい。


Q:家庭裁判所の検認手続きを経れば、遺言は有効に成立するということですか?

A:
よく誤解されるのですが、家庭裁判所の検認は、遺言の有効無効を判断するために行
  われるものではありません。
  遺言書の形状、加除訂正、日付、署名、押印などを調べ、確認・記録し、その後の偽造・
  変造を防止するための手続です。
  
したがって、検認を経ても、遺言書が法的に正しい形式で作成されていなければ、無効
  になることもあります。

Q:父の自筆証書遺言で、私の相続分が2000万円から3000万円に修正された箇
  所がありました。訂正印もちゃんと押されていますが、付記と署名がありません。
  果たして、私は3000万円相続できるのでしょうか?

A:
法定の加除訂正の方法に則っていないので、残念ながら訂正の効力は認めらません。
  2000万円の記載として有効とされ、3000万円の相続はできないと思われます。

Q:病気で手が不自由になった夫が遺言書を書きたいと言っています。妻の私が添え
  手をして、手伝ってあげてもいいものでしょうか?

A:
自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付、署名を自書し、押印することが要件であり、また
  遺言は遺言者の自由な意思によるべきものであるところ、添え手をした他人の意思が働
  くおそれがあることから、無効となる可能性が大きいと思われます。
  自筆を要件としない、公正証書遺言をお考えになってはいかがでしょうか。

Q:妻以外の女性と長年不倫関係にあります。婚姻関係は事実上破綻していて、妻と
  はここ数年ほとんど会話もしていません。そんなことで、不倫相手の女性に遺贈を
  したいと考えているのですが?

A:
最高裁判例によると、「不倫関係を維持継続することを目的としてなされた遺贈は、公序
  良俗に反し無効であるが、相手の女性の生活を保全する目的の遺贈であり、相続人であ
  る妻子の生活の基盤を脅かすものといえない場合は有効である」とされています。
  ご質問の例ですと、前記のような公序良俗に反する意図がなく、妻子にも遺留分を侵害し
  ない程度の相続分が確保されるのであれば可能といえるでしょう。


Q:私は、自分の葬儀の次第や演出について、密かに考えていることがあります。
  その構想を遺言に遺すことは可能でしょうか?

A:
できないわけではありませんが、葬儀についての希望は、遺言者の死後すぐに遺族に伝
  わらなければ意味がないので、基本的に遺言に記すにはなじまないと思います。
  日頃からご家族とよく話し合って、具体的な希望を伝えておかれてはいかがでしょうか。
  どうしても遺言形式でということであれば、本来の遺言書とは別に「葬儀について」などの
  表題で書面を残し、死後すぐに開封されるよう添え書きをした封筒に封印せず入れて、
  保管しておくのはいかがでしょう。

Q:精神病に罹った姉の成年後見人に選任され、姉の財産管理をしています。姉は
  精神状態がまったく回復しないのではなく、たまに正気に戻ることがあり、そのと
  きに、死後の財産処分のことを遺言で指示してもらおうと思うのですが?

A:
成年被後見人でも、判断能力を一時回復した時に、医師2人以上の立会いを得て遺言を
  することができます。
  すなわち、医師の診断で精神状態が正常であったことが証明され、また遺言者の意思に
  基づくものであれば、成年被後見人の遺言は有効とされます。
  本件の場合、公正証書遺言を利用し、医師立会いの下、遺言者が公証人への遺言の口
  授を行うことをおすすめします。

Q:夫が認知症と診断されました。もう夫は遺言をすることはできないのでしょうか?

A:
高齢者等で認知症の症状が見られるようになったからといって、直ちに遺言能力がない
  ものとされるわけではありません。
  遺言事項の意味内容、当該遺言をすることの意義が理解できないほどに病状が重いの
  でなければ、まだ遺言をすることは可能です。
  遺言をお考えなら、主治医とも相談の上、お元気なうちになさることをおすすめします。

Q:遺言書を作成しましたが、どこに保管するかで悩んでいます。今はまだ、遺言を家
  族に見られるわけにはいきませんが、私の死後も見られないのでは困ります。一
  体どうすればいいのでしょうか?

A:
遺言書の保管場所については、各人の状況により適切な場所を考えるしかありません
  が、まずは、ご家族に「遺言がある」ことだけは知らせておかれた方がいいと思います。
  その上で、机の引き出しや書棚のあまり奥深くないところや銀行の貸し金庫に保管した
  り、信頼できる友人知人、行政書士や弁護士などの守秘義務のある士業者に預けると
  いった方法をとられてはいかがでしょうか。

相続について

Q:私は他家に養子(普通養子)に行った者です。このたび実父が亡くなったのです
  が、私にも相続権があるのでしょうか?

A:
普通養子は、養子縁組後も実方の親子関係が切れるわけではないので、あなたにも相
  続権があります。実父に他の実子がいても、それらの人と均等の相続分があります。


Q:相続人が相続人としての資格を失うのは、どのようなときでしょうか?

A:
相続人が資格を失うことを相続欠格といい、次のような場合があります。
  ①故意に被相続人又は先順位もしくは同順位の相続人を殺害し、又は殺害しようとして
   刑に処せられたとき
  ②被相続人が殺害されたことを知りながら、それを告訴・告発しなかったとき
   (是非の弁別がない者、殺害者がその者の配偶者又は直系血族である場合を除く)
  ③詐欺又は脅迫により、被相続人の遺言作成、撤回、取消し、変更を妨げたとき
  ④詐欺又は脅迫により、被相続人に遺言作成、又は撤回、取消し、変更をさせたとき
  ⑤被相続人の遺言を偽造、変造、破棄したとき
  また、相続排除されたときも相続人になれず、以上により相続人が資格を失ったときで、
  その者に子があるときは、その子が代襲相続することになります。

Q:私の長男は親に暴力を振い、お金を奪い取るような、とんでもない荒くれ者です。
  こんな長男に財産を相続させない方法はありませんか?

A:
相続人廃除の手続きを取るという方法があります。→遺言の基本「相続人の廃除」
  ただし、家庭裁判所の審判で相当の廃除事由が認められることが条件です。
  また、遺言で長男の相続分を0とすることも一応は可能ですが、遺留分の請求をされる
  可能性が残ります。→遺言の基本「遺留分について」
  ただ、遺言には遺言の重みというものがあり、そのような遺言が遺されたことを長男に真
  摯に受け止めさせる効果を発揮する場合もあるので、一考の価値はあると思います。

Q:相続間で遺産分割協議を進めてきましたが、どうしても話し合いがつきません。
  今後どのような手続きを取ればいいのでしょうか?

A:
そのようなときは、遺産分割の調停又は審判を求めることができるようになっていて、い
  きなり審判を申し立てることもできますが、多分調停を前置することになるでしょう。
  調停では、家事審判官と調停委員の立会いの下、相続人同士による合意を目指します。
  調停が成立しない場合は、審判手続きに移行し、審判官が職権により事実調査や証拠
  調査を行い、もっとも適切と思われる分割方法につき審判を下します。
  それでも不服なら、高等裁判所に異議を申し立て、訴訟として争うしかありません。

Q:亡くなった夫が、私を受取人として2000万円の生命保険に入っていて、その保
  険金を受け取ることになりました。相続人として、私の他に夫の弟が一人いるので
  すが、この生命保険金は遺産分割の対象になるのでしょうか?

A:
被相続人が保険料を負担し、被相続人の法定相続人を受取人にしていた場合、その保
  険金は遺産分割の対象にはなりません。
  ただし、相続税との関係では相続財産とみなされることになり、相続税の対象となります
  が、これについては非課税の範囲が設けられています。
  →相続の基礎知識「相続税の申告と納付」


Q:近所の身寄りのない一人暮らしの老人が亡くなり、仕方なく私が葬式を出してやリ
  ました。その費用を取り戻す方法はないでしょうか?

A:
相続人不存在の場合には、家庭裁判所が、利害関係人又は検察官の請求により「相続
  財産の管理人」を選任することになります。あなたは老人の債権者で利害関係人に当た
  りますから、その請求ができます。
  家庭裁判所が管理人の選任を公告し、2ヵ月以内に相続人が現れないときは、管理人
  が清算手続きに入り、2ヵ月以上の期間を定めて、利害関係人に請求の申し出をするよ
  う公告をしますので、あなたはこの段階で弁済を受けることを申し出る必要があります。

Q:相続人が一人もいなければ、故人の遺産は最後にどうなるのですか?

A:
前の質問の2度の公告によっても相続人が現れないときは、家庭裁判所は、6ヵ月以上
  の期間を定め、最後の相続人捜索の公告を行い、それでも相続人が現れなければ、相
  続人不存在が確定し、申し出なかった相続人や債権者等は権利を失います。
  その後3ヵ月以内に、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努め
  た者、その他の「特別縁故者」から財産分与の申し立てがあり、認められれば財産分与
  がなされ、分与がなされず、または一部が残ったときは、その財産は国庫に入ります。

Q:夫が数年間の闘病生活の末亡くなり、その間私が療養看護に努め、夫の身の回
  りの世話をしてきました。相続人は、私の他、夫と死別した先妻との間の娘がいま
  すが、既に結婚して家を出ています。このような場合、私には法定相続分の他に
  「寄与分」というものが認められると聞いたのですが?

A:寄与分が認めれるのは、相続人が事業の手助けや療養看護をすることにより、被相続人
  の財産の維持又は増加があったと客観的に判断できる場合です。夫婦はお互いに同居、
  協力、扶助の義務があるので、通常の世話や介護では寄与分は認められません。
  寄与分を認めるか、認めないか、認めるとしてその額は、相続人間の協議で決めること
  になりますので、トラブルの基になりがちではあります。
  話がまとまらなければ、家庭裁判所に調停や審判を求めることになるでしょう。  

Q:父が亡くなり、母と姉と妹の私の3人が相続人となりました。姉は結婚するときに
  支度金をもらいましたが、私はまだ何もしてもらっていません。それでも、姉と私の
  相続分は均等なのでしょうか?

A:
相続人で、被相続人から遺贈を受けたり、結婚等又は生計の資本として、生前に贈与を
  受けた者を「特別受益者」といい、その者については、相続分の前渡しを受けたものとし
  て取り扱うことになっています。
  お尋ねのケースで、たとえば遺された遺産2500万円、姉の結婚支度金500万円とす
  れば、遺産総額は3000万円と評価され、相続分は、母1500万円、姉と妹それぞれ
  750万円ですが、姉は既に500万円もらっているので、実際に受け取るのは250万円
  となります。

Q:母が亡くなり、父と私と妹が相続人ですが、父は多額の借金を作って失踪し、数年
  間行方不明です。どのように遺産分割手続きを進めたらいいでしょうか?

A:
家出人などの不在者の生死が7年以上、遭難などによる行方不明で、遺体が発見されな
  い状況が1年以上、それぞれ経過している場合、利害関係人は、家庭裁判所に「失踪宣
  告」の審判申立てができます。家庭裁判所の審判により失踪宣告が確定すれば、失踪者
  の父は死亡したものとみなすことができます。
  失踪の状態が7年未満であれば、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立
  て、行方不明の父の代理人として遺産分割協議に参加してもらうことになります。

依頼全般・相談に関する質問

Q:業務の依頼はどのようにすればいいのでしょうか?

A:
面談にて要件、手続、金額等のご説明をさせて頂くほか、ご質問にお答えしますので、
  ご納得頂きましたらご契約下さい。

Q:契約はどのようにするのでしょうか?

A:依頼書を頂いたり、契約書を取り交わすなど、書面にてお願いしています。

Q:日曜日や祝日に業務の対応をして頂くことはできますか?

A:
前もってご連絡頂ければ対応いたします。

Q:依頼するかどうかまだ分かりませんが、とりあえず相談だけでもいいでしょうか?

A:
ご遠慮なくどうぞ。相談したからといって後日しつこく売り込みをかけることもありません
  ので、どうかご安心下さい。

Q:相談はそちらに伺わなければいけませんか?

A:
いいえ、当職(行政書士高松)がご自宅等ご指定の場所にお伺いすることも可能です。

Q:電話で相談することはできますか?

A:
具体的な案件のご相談は、原則として面談で受けさせて頂くことにしています。
  ご相談内容に対して、的確な回答を申し上げるためですので、なにとぞご理解下さい。
  なお、一般的なご質問等はこの限りではありませんので、いつでもご遠慮なくどうぞ。

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